内科
研修期間:6ヶ月
循環器内科
循環器内科では、研修医はスタッフとともに一般患者と循環器疾患患者の診療にあたりますが、循環器グループの一員として、また、指導スタッフとマンツー マンで指導を受けながら、救急患者、入院患者の担当医となります。
担当医として診療にあたりますが、全て指導スタッフの指導を受けると共に、循環器グループ全体の指導の下に、患者を診療する体制で行われます。
新卒後研修として最初に行うことは日常診療で遭遇する心電図異常、見逃してはいけない心電図変化の見方、解釈について基礎的知識の習得を行います。
指導医とともに急性心筋梗塞及び、その合併症等、緊急を要する疾患への対応について学び必要であればペースメーカー、スワンガツカテーテルの挿入及び、管 理を行い、診断治療に必要な知識、技術の習得をめざします。
病棟では指導医と共に、入院患者の担当医となり、循環器に必要な知識ばかりではなく内科全般の知識の習得をめざします。
1年目では、特に循環器疾患の病歴把握、基本診療、末梢血管の身体所見や心音の聴診を学びます。
【1年次 研修カリキュラム】
1. 基本手技
・末梢静脈確保、中心静脈確保、Swan-Ganz挿入助手
・体外ペースメーカー挿入助手
・心肺蘇生術(D.C shock)※院内Call対応
2. 検査・読影
・ECG(ドックECG、30例以上/週、読影)
・Check X-R肺部CT、MRI
・Holter ECG、トレッド・ミル テスト助手
・末梢動脈(API)検査
・心臓カテーテル検査助手
・電気生理検査助手
3. 治療
・循環器疾患治療(循環器薬の理解)
・除細動助手
・PTCR助手
・PTCA助手
4. その他
・循環器内科総合回診(週1回、金曜日)
消化器内科
当院は地域の中核病院として機能しており患者数も多く、上部・下部内視鏡検査症例は県内でも有数であり、その他ERCP(EST)、超音波内視鏡検査、内 視鏡的胃瘻造設術等の特殊検査および、内視鏡的治療も施行しています。
初期の消化器研修では、急性胃腸炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍等の消化性潰瘍、肝疾患(急性及び慢性肝炎、肝硬変)等の診断および、治療法を中心に研修し、消 化器の救急疾患として多い上部・下部消化管出血、急性腹症等の鑑別診断及び治療法を適宜学んで行きます。
消化器内科は検査手技が多く、初期の研修ではNGチューブの挿入、腹腔穿刺(腹水の鑑別診断)等をまずマスターし、基本的な腹部エコーの手技、上部消化管内視鏡検査挿入法等を学んでいきます。
また、基本的な画像検査として上部消化管造影、注腸造影、腹部エコー、腹部CT等があり、これらの読影法を、症例を通して適宜学んでいきます。
豊富な症例の下、日々新しい技術の修得に努めながら診療にあたっています。
【1年次 研修カリキュラム】
1. 理学的所見
・腹部所見の取り方
2. 画像診断
・腹部単純X線の読影
・腹部エコーの読影
・胃透視、注腸透視の読影
・腹部CTの読影
3. 手技
・NGチューブの挿入
・腹腔穿刺
・腹部エコーの基本技術の修得
4. 診断と治療
・急性胃腸炎、消化性潰瘍の診断と治療
・急性腹症の鑑別診断と治療
呼吸器内科
複数の指導医のもと日常診療で頻繁に遭遇する疾患(呼吸器感染症、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患など)の診断、治療を中心に研修を行います。
その中で胸部X線、胸部CTの読影、血液ガスの見方、喀痰のグラム染色とその解釈などについて基礎的知識の習得をめざします。
病棟では指導医とともに入院患者の担当医となり、回診を通して、診断治療に必要な知識、技術そして患者さんへの接し方を学びます。なお、呼吸器疾患の救急 診療は外来、病棟を問わず常時研修できるように配慮します。
「より迅速に、そして丁寧に」を基本姿勢にして患者の診察治療にあたり、総回診、症例検討会、CPC、院外研究会への参加、学会活動も積極的におこなって おり、常に最新の知識、技術の修得に努めます。
【1年次 研修カリキュラム】
1. 問診の取り方
2. 理学的所見
・内科基本的診察に準ずるが、打診、呼吸音の聴診を更に詳しく学ぶ
3. 検査所見
・喀痰検査(グラム染色、公酸菌染色の施行と理解)
・胸部単純X線の読影
・胸部CTの読影
・血液ガスの解釈
・肺機能検査の理解
4. 診断・治療
・市中肺炎の鑑別判定とその治療
・院内肺炎の鑑別診断とその治療
・喘息の病態の理解とその治療(特に吸入療法)
・COPDの病態の理解とその治療
・肺癌の治療法(緩和ケアを含む)の理解と実践
・在宅酸素療法の適応と実践
・肺結核の胸部X線読影と治療法の理解
5. 基本手技
・内科基本手技に準ずる
・気道確保(マスク換気、気管内挿管)
・胸水穿刺の助手
・気管支ファイバー検査の観察
6. その他
・在宅治療患者の往診、診察